Dentsply Sirona Summit 2025 in 盛岡
Digital Dentistryがテーマのデンツプライシロナ講習会に参加してきました。
各分野でご活躍されている講師陣の貴重な話を聞くことができました。

①予防歯科×デジタルの融合で歯科医院の未来を拓く|柴田貞彦先生
「予防型診療」の実践法を学びました。定期メンテナンスは歯科衛生士が患者様を担当し、主体的に衛生管理するモデルでした。
当院では、院長がすべての患者様を必ず診て、定期メンテナンスも必ず診療しているので、予防診療のシステムは異なりましたが、情報をデジタル化することで患者様に数値を示すことができるなど取り入れたい多くを学ばせていただきました。
②CEREC Restorations for the Next Generation|熊谷俊也先生
多くのIOS(Intraoral Scanner)、口腔内スキャナーのなかでCERECはより使いやすく、より精度が上がり進化し続けていました。実際の症例を踏まえて多くを学ばせていただきました。
1日で補綴物が完成し装着できるシステムの真髄を見させていただき、導入にはかなり敷居が高いですが、今ではいいものを作ることができると知ることができました。
③3次元スキャナーの仕様と注意点|Luncheon seminar
光学印象は精度に欠けるという疑念がありましたが、長年使われ続け、データが膨大に蓄積されてきたことによりかなりの進化を遂げていました。仕様上の弱点はありますが、それを克服する方法も学ばせていただきました。
接着が肝である補綴物装着時のラバーダム使用は素晴らしいと思いましたが、今では普通なんでしょうかね。当院でも早速取り入れていきたいと思います。
④プライムテーパーインプラントがもたらす臨床的拡張性|前田貢先生
低侵襲で短期間の治療を可能とする抜歯即時埋入とグラフトレス治療の必要性を学びました。
当院では、インプラント手術2回法を推奨していますが、1回の手術でかつその日のうちに歯が入る方法は患者様にとって魅力的な治療です。術後の感染防御、歯の安定をいかに高めるか、そのために必要なことを学ばせていただきました。
⑤デジタル時代の小児予防歯科:Root Gear ModelとAir Wayが拓く口腔機能の発達の未来|井上敬介先生
虫歯や歯周病の予防だけでなく、「口腔機能」と「不正歯列」を予防する時代であり、口腔機能低下の根本原因に迫り、気道評価を取り入れた新しい小児予防矯正を提唱なさっていました。
特に感銘を受けたのは、子供の指しゃぶりはやめさせるものと大学で学んだのですが、子どもが指しゃぶりをするのは原因があり、その原因を取り除いてあげると自然となくなるということでした。勉強不足を痛感させられ、アップデートできたことに感謝いたします。
⑥やってみようアライナー矯正〜Sure Smileの可能性〜|佐藤洋司先生
近年注目されているマウスピース矯正ですが、適応範囲が狭く、トラブルも多いと偏見があった治療ですが、こちらも世に出てから膨大なデータが集まり、ここ数年の進化は目覚ましいものがありました。講師の佐藤先生もネガティブなイメージはすっかり払拭されているとおっしゃり、私も今回の講習会でマウスピース矯正の見解を改めなければならないと痛感しました。
受講者200人規模の大きな講習会は久々に参加しましたが、得るものが多く大変勉強になりました。
進化し続ける歯科医療についていくために、これからも様々な勉強会に参加し、アップデートを続けていきたいです。
盛岡市桜台ニュータウン手前 さくらだい外川歯科医院 院長 外川正洋

さくらだい
外川歯科医院
院長 外川正洋
所属学会
- 保険医協会(日本)2005年〜
- 土曜クラブ(岩手)2011年~
- Redesigning Smiles (ブラジル)2013年~
- Super Basic Implant Course (東京)2014年~
- Real Bone Builders (ドイツ)2015年~
略歴
- 2002年 3月
岩手医科大学歯学部卒業 - 2002年 4月
岩手医科大学歯学部附属病院臨床研修医として勤務 - 2003年 4月
岩手医科大学歯学部歯科補綴学第一講座に在籍し勤務 - 2003年 6月
気仙沼市大島歯科診療所所長として勤務 - 2005年 11月
さくらだい外川歯科医院開業 - 2025年 6月
岩手県保険医協会理事に就任