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インプラントにおける糖尿病のリスク

糖尿病は患者数も多く有名な疾患ですが,インプラント治療を成功させるファクターとして重視されています.

糖尿病の特徴として身体の免疫力低下があり,そのことからインプラント治療など外科手術で術中・術後の感染リスクが高くなります.

さらに治療が完了した後でも感染のリスクを抱え続けることになるので長期安定を妨げる要因となります.

インプラントに用いられるチタンやセラミックは細菌が付着しづらく感染防御力にとても優れた素材ではありますが全く感染しないわけではありません.一度感染してしまうと生体とは違い回復力は有していないので短期間で悪化してしまう可能性があります.

そこで治療に適した免疫力を有しているかを判断するため,特に注視する検査項目がHbA1cです.これは赤血球中のヘモグロビンとブドウ糖が結合した糖化ヘモグロビンの割合を表した数値です.

国際的な測定値では5.6%未満で正常,5.6〜5.9%で要注意,6.0〜6.4%で糖尿病の可能性あり,6.5%以上で糖尿病と診断されます.

安全に手術を行い,インプラントを長期安定させるために必要な値は6.4%以下が望ましいとしています.