インプラントのデメリット
インプラント絶対ダメ,インプラントやめたほうがいい,後悔した,失敗したなどの記事を見かけることがあります.インプラントは失われた歯を取り戻す画期的な治療ではありますが,万能ではありません.インプラントは選択肢であり,他にも優れた治療はたくさんありますので,それらと比較して検討して選んでいただくのが大切と考えます.
すべての治療にメリット・デメリットがあるので,当院ではそれらをしっかりお伝えし,後悔のない選択をして頂けるよう努めております.

インプラント絶対だめ,やめたほうがいいとする理由
①費用が高い
自由診療で治療するケースがほとんどです.
信頼と実績のあるインプラントメーカーを使用し,設備や手術器具を充実させ,最新情報を収集したりなど,とにかくコストがかかります.
安いインプラントは世にたくさんありますが,アフターメンテナンスがずさんなメーカーだったり,実績がないと数年で素材が手に入らなくなったり,患者様へのメンテナンスにも影響してしまいます.
上部構造を安い金属の歯で補う方法もありますが,インプラント周囲炎になりやすくなったり,素材の劣化が早く寿命が減るリスクとなります.
安いメーカー,安い素材でインプラント治療を行うとさらにデメリットが増えるので,当院では取り扱いもお勧めもしていません.そこで少しでも価格を抑えるため,採用しているインプラントメーカーを1社に絞ることによりコストを抑えて提供しております.
②外科手術が必要
手術は局所麻酔で行います.痛みは必ず感じない状態で行うよう心がけておりますが,麻酔が切れてくることもありますので,痛い時は我慢せず教えて欲しいとお声がけしています.
骨を目視するため,歯茎を切らなければなりません.
専用器具を使い,骨に精密な穴を開けます.
インプラントを埋入し縫合します.1週間程度糸が残り,食事などがしにくくなることがありますが,日常生活に支障が出ることは少ないです.
術後,麻酔が切れると痛みがでたり出血することもあります.一時的に腫れたりアザができることがあります.
大きな血管や神経を傷つけないようCT撮影などで入念に準備し手術を行いますが,そのリスクをゼロにすることはできず,そのことが絶対ダメ・やめたほうがいいという理由なのでしょう.
しかし,そういったリスクを十分理解し,回避するための準備を行なっていますので,それほど心配する必要はありません.
③手術ができないことがある
患者様の全身疾患によっては手術が不可能,あるいは失敗する可能性が高く困難な場合があります.
悪性腫瘍の既往があったり,骨粗鬆症で骨が脆い,骨粗鬆症で特定の治療薬を服用しているなどは手術の適応外となります.
高血圧,糖尿病は疾患の程度により,手術が失敗するリスクが上がってしまいます.
術前の審査を十分行い,場合によっては血圧・血糖値をコントロールまたは治療することにより,リスクを減らすことができます.
④時間がかかる
インプラントと骨は時間が経つと強固に結合し安定していきます.その特性を獲得するために,上顎では4〜6ヶ月,下顎では2〜4ヶ月の治癒待ち期間が必要です.
さらに骨の量が基準を満たさない場合,自家骨移植など骨造成に4〜6ヶ月かかる場合があります.
治療完了まで1年かかる患者様もいますので,その間は仮歯や入れ歯を使っていただくこととなり,食事や日常生活にご不便をおかけすることがあります.
⑤手術が失敗することがある
インプラントと骨の結合を数ヶ月待った結果,十分な成果が得られずやり直しになることがあります.
術後の感染などによる失敗のリスクは少なからずあり,インプラント絶対ダメ,やめたほうがいいという理由の多くはここではないかと思います.
そうならないための対策として,術前の審査・診断,既往歴・持病の把握,完全滅菌状態での手術,術中・術後の衛生管理などを行なっていますが,あらゆる全ての手術から失敗のリスクをゼロにすることはできません.
⑥金属アレルギーのリスクがある
インプラントに使用される金属はチタンで,生体と親和性が高く最近まで金属アレルギーは起こらないとされてきましたが,稀に報告されるようになりました.
リスクとしては限りなく低いですが,ゼロではありません.
他金属でアレルギーと診断されている方は特に,事前に主治医と相談し検査する必要があります.
⑦インプラント周囲炎のリスクがある
インプラントはご自身の歯と同等な状態でお口の中にあり続けるものなので,衛生環境によっては細菌感染のリスクがあります.天然の歯では歯周病,インプラントではインプラント周囲炎といいます.
特徴としては,ほとんどのケースで痛みなどの自覚症状がなく進行してしまい,気がついた頃には手遅れになっていたということもあります.
インプラントは物であるため,細菌感染に対する免疫力と回復力をもちませんので,一度感染してしまうと治癒しにくいというリスクがあります.
しかし,インプラントは信頼と実績のあるメーカーと衛生的なセラミック上部構造で治療を行うことにより,細菌感染に対する防御力は高いので,適切な歯磨きと定期的なメンテナンスで十分防ぐことができます.
⑧メンテナンスが必須である
定期的なメンテナンスを行う目的はインプラント周囲炎に罹患させないことです.前述の通り,自覚症状が現れることはほどんどないので,ご自身では気付けないことがリスクとなっています.
もし細菌感染してしまった場合でも,初期の段階で発見し,早期に治療して対策することでインプラントの長期安定を目指します.
当院では3ヶ月〜半年ごとの定期メンテナンスを推奨しています.
⑨寿命がある
定期的なメンテナンス,毎日の歯磨きでインプラントの寿命は伸びます.
しかし,個々の噛む力や食いしばり・歯軋り,それによる金属疲労・劣化により,残念ですが一生使えるものではありません.破損部位により手術なしで再製作が可能な場合もありますが,すべてを除去して手術からやり直しになる場合もあります.
⑩再治療が困難な場合がある
インプラント周囲炎に罹患するとインプラントの周りの骨が大きくなくなってしまうことがほとんどです.そういった場合,なくなってしまった骨を補う骨造成から治療しなくてはならず,時間とお金がかかります.さらに同じ結果とならないよう検証し,インプラント周囲炎に罹患しない対策をしなければなりません.
インプラント手術が失敗した場合,同じ方法でやり直すだけでは同じ結果となってしまう可能性が高いです.なぜ失敗したのか,成功させるためには何が必要なのか,患者様それぞれのケースで検証し対策しなければならないので,再治療が困難とされています.
しかし,再治療ができないわけではありません.他院で失敗したり脱落してしまった場合でも,再治療できたケース,修理で対応できたケースなど実績がありますので,お困り・お悩みの方は気軽に相談してください.
まとめ

インプラント治療には多くのデメリットがありますが,メリットもあります.インプラントは失われた歯を違和感なく取り戻し,美味しく食事ができて審美性の高い魅力的な治療法です.そのためにあらゆる対策をし,情報を収集してアップデートし続けています.
しかし,なにより患者様のご希望・ご要望を叶えるためには何が必要で,どのような治療法があるのか.
無くした歯を取り戻してご飯を美味しく食べるためなら,ブリッジ,入れ歯,インプラントのいずれか.
無くした前歯をきれいに取り戻したいなら,ブリッジ,セラミックブリッジ,インプラントのいずれか.
当院では,あらゆる治療法を提示し,選択できるよう一緒に考え,患者様の最適を見つけることができたらと考えています.
インプラント絶対だめ,インプラントやめたほうがいいと思われないように今後も研鑽を積み,患者様に信頼していただける歯科医師であり続けるため,これからも努めて参ります.
盛岡でインプラント治療をお考えの方へ参考になればと思い,基本情報を「インプラントとは」で簡単に解説しています.
盛岡市桜台ニュータウン手前 さくらだい外川歯科医院 外川正洋
