歯周病治療
Periodontal
歯周病とは

歯周病とは、歯槽膿漏のことを指し、歯を支えている歯槽骨や歯肉などの歯周組織が歯垢の中に含まれている歯周病菌に感染し、歯槽骨や歯肉が破壊されてしまう病気です。痛みを感じることが少なく、進行すると歯を失ってしまいます。日本人の5人に4人は歯周病といわれるほど身近な病です。
当院ではお口を清潔で健康に保つためにクリーニングを行い、患者様それぞれに適した治療計画を提供させて頂きます。
このような症状は
ありませんか
- 歯が長くなったように見える
- 歯石のこびりつきが気になる
- 口臭が気にかかる
- 歯が揺れるように感じる
- 歯ぐきから血がにじむ
- 歯ぐきが赤くはれぼったい
- 朝起きたとき口の中がネバつく
- 冷たい水がしみてツンと痛む
当院の歯周病治療の特徴

歯周病の歯石取りを院長先生が行っています。歯科医師が歯石取りをすることで、お口全体の状態を確認しながら、歯周病の進行度やその他お口の異常をいち早く見つけられるメリットがあります。
また、じっくりお口の中をみることで治療計画を考える時間にあてることもできるので、当院ではこの時間を大切にしています。
進行の段階と治療方法
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Step01軽度歯周病
歯肉炎が進行して、細菌感染が進んだ状態です。歯茎が腫れたり、歯磨きのときに出血したりします。軽度歯周病では歯茎の炎症に加え、歯を支える骨が溶かされ始めます。この段階になると、歯周ポケットが深くなり、歯垢や歯石が溜まりやすくなります。
歯周ポケットにできた歯石は通常の歯磨きでは落とせないため、スケーラーという専用の器具でスケーリングを行い、歯石や歯垢を除去して歯を綺麗にします。
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Step02中度歯周病
歯肉だけでなく、歯槽骨などの歯周組織まで炎症が波及し、歯槽骨などが破壊されてしまった状態です。歯周ポケットがさらに深くなり、中まで歯石が付着しています。歯茎の腫れの他、口臭、冷たいものや熱いもので歯がしみることがあります。
この段階になると、ルートプレーニングを行います。スケーリングでは除去しきれない、歯の根に付着した歯石や歯垢を除去します。
歯周病の黒い歯石も
しっかり取り除きましょう黒い歯石がついてる場合は、歯周病が進行して歯ぐきが腫れ、歯茎の歯周ポケットが深くなっていると考えてよいでしょう。ルートプレーニングで歯周ポケット内の黒い歯石を取り除きます。
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Step03重度歯周病
歯槽骨が溶かされ続け、歯がぐらぐらしてきます。そのため食事がしづらくなったり膿が出てきたりします。歯周炎が重度まで進行してしまうと治癒が非常に困難で、最終的には歯が抜けてしまいます。
歯周病が重度にまで進んでしまうと、スケーリングやルートプレーニングで改善をはかることが難しくなります。
フラップ手術について

フラップ手術は、歯ぐきを切開して歯周ポケットの奥深くにたまった歯石や炎症部分を目で確認しながら除去する方法です。徹底的に清掃するため治療後は、歯周ポケットが浅くなる効果が期待できます。定期的な歯科検診やプロフェッショナルクリーニングと組み合わせると、歯周病の再発を抑えられる可能性が高まります。
自骨再生
(歯周病再生治療法)
歯周病は歯の周りにある歯槽骨を吸収してしまうため、病気が進行すると、どんどん歯槽骨が少なくなっていきます。自骨再生治療とは、重症化した歯周病によって歯を支える骨(歯槽骨)が溶かされてしまった部分の再生を促す治療です。骨の再生治療を行うメリットは、顎の骨が溶かされている部分に骨が造られることにより歯茎が盛り上がり、ブラッシングのしやすい環境をつくることができます。そうすることでプラーク(歯垢)も溜まりにくくなるため、結果として歯周病の進行や再発のリスクを抑えることができるのです。
骨移植
歯周病が進行して骨が溶かされてしまった部分に、自分の骨や人工の骨を移植する方法です。歯肉や歯並び、歯の大きさなどが不揃いになった部分が、骨移植によって改善されます。自分の骨を使った自家骨移植の場合は、患者様ご自身の骨を使用しますので、非常に安全性が高く、移植後もスムーズに体に馴染んでいくことが期待されます。自家骨移植のほかに、自分の骨ではない骨を移植する他家骨移植と、人工的に作られた骨を使う人工骨移植もあります。
- 治療期間
- 半年
- 回数
- 4~10回
- リスク
- 自分の骨を移植する場合は自費診療になる。
- 費用
- 44,000円~77,000円
GTR法

歯周病により失った骨欠損部位に、吸収性膜(メンブレン)という特殊な膜を歯肉と骨の間に挿入して、歯周病によって溶けてしまった歯根膜や骨などの歯周組織の再生を促す治療法です。重度の歯周病において歯ぐきを切開し、特殊な膜を設置することで骨の欠損部分に粘膜が侵入するのを防ぎ、歯周組織を回復します。
歯周病による
身体への影響

多くの患者さまは歯周病を単なる口内のトラブルとして捉えがちですが、実はこの疾患は全身健康に深刻な影響を及ぼします。お口の中で静かに進行する歯周病は、歯ぐきの炎症から始まり、やがて血流を通じて体のさまざまな部位に悪影響を与えるのです。歯周病菌は血管に入り込み心臓まで到達すると、心内膜炎という危険な状態を引き起こす可能性があります。このほか、糖尿病患者様は血糖値の管理が難しくなり、妊婦様においては早産リスクの上昇、ご高齢の方では誤嚥性肺炎との関連性も指摘されています。
定期的なメインテナンスに
お越しください

治療を終えて安心される方は多いですが、歯周病は細菌が再び停滞すると再発しやすい病気です。歯と歯ぐきの境目をきれいに保つには毎日のブラッシングだけでなく、歯科医院で専門的なクリーニングを受けることが欠かせません。特に3~6か月間隔で定期検診に通われると、歯周ポケットに溜まった歯垢や歯石を早期に除去でき、再び症状が進むのを抑えられます。